この仕事をして20年ですが、最後に住むのならやはり日本家屋だなーーってこのごろは以前より強く発信しています。
日本の住まいは調度品と呼ばれる家具はあまりなく、マイナスの発想で省くという言葉がぴったりのすまいです。
上流家庭?今はこんな言い方しませんね、裕福な暮らしにはそれなりの家具や調度品がありますが、普通の家庭では直線だらけの畳の部屋にちゃぶ台がひとつあり、食事の時間になるとそのまるいテーブルを囲んで家族が食事をするという、たしか春に映画がありましたが、東京タワーのなかったころの日本を再現した映画のなかでこんなシーンがありました。
いらないものがなく(ものがほしくても無かった時代でしたが!)とっても掃除がしやすい部屋だな!とおもってみました。
暮らしに必要な寝具や季節ものは見んな押入れに入っていて、必要な時必要なものをだせばいいのです。
それ以外はたたみと障子のモノトーンの世界。廊下から外をみて花や自然を楽しむ!なんと風流な世界ではありませんか。
便利な暮らしを追求していって、気がついたら部屋は物であふれていて、整理どころか買ったものさえ忘れて、また買ってしまうという負の連鎖を今の暮らしのなかでしていませんか?
私もこのたび最後の引越と思い立って、必要最低限の家に引越しました。
本当によく考えていままでのものや家具を処分しました。
さすがにだいぶ悩みましたが本当にいるの?本当に必要か?となんども聞きました。
結果、以外と必要なものは少ないんだなと最後に残った家具をみながら思ったしだいです。その荷物をもって移動した新しい生活はとても暮らしやすく、いまだにあれ?どこだったかな?なんて探すこともなく、なんだ以外と暮らせるんだ!とおもっています。
先日火災保険の話がでてどうしようかときいたら、貴方の家は保険にいれる家財道具がないでしょ!とは友人の言葉でした。