2009年11月26日

NO.35 ふるさとの色

毎年雪を待つこの時期になると、なんて重い空の色なんだろうと思ってしまいます。
灰色の空を見上げながら毎年のことなのに、新潟に暮らして何年もたちながらもおもってしまうわけです。
特別な意味はないのですが、灰色が私のなかではふるさとの色の一つになっています。
新潟の空は1年をとうしてだいたいが灰色で、青空なんて数か月でしょうか?
その季節にはいると、決まってしてしまうことがあります。
その日の気分で、たとえば洋服のなかの1色であったり、バッグだったりと自分の周りにピンクの色をよく使います。
色が与える心理的効果のなかのひとつで、ピンク色は気持ちを柔らかくしてくれ、そのうえ元気にしてくれる色なのです。
グレーのなかにピンクをいれることによって気もちも沈まず心地よく1日をスタートできますし、またその色をみているだけで元気が出てくる効果があるので、意識的についそのピンクを使ってしまうのです。
色彩調和といいますが、その色にマイナスの要素がある時違う色を1色使うことによって得られる心理的効果です。
この灰色は日本人の肌の色である黄色系とはあまりなじまないのですが、日本古来からの色の中ではとても深く暮らしのなかにかかわっています。
一般的に灰色といっても日本の色彩のなかの伝統色の表示ではとても奥深く、日本の着物などの染色に使う色は、利休ねずみや小町鼠などとても風流な呼び名やうすずみいろやさくらねずなどという表し方があり、一言灰色といってもとてもたくさんの色があります。
以前茶道を習っていたころ、指導をしてもらった先生たちとお茶会にいったときですが、お茶をたてている方の着物が銀色に輝く鼠色でした。
そうですね、日本古来の色彩色としての呼び名はきっと銀鼠色なのでしょう。
とても素敵な深い色だったのでいまでも覚えています。
そんな輝く灰色とはだいぶ違いがあり、重たくのしかかるような新潟の空の色ももちろん灰色の仲間にはいっています。
街路樹の葉がすっかり落ちてしまい、木々も身を軽くして厳しい冬を迎える準備をしています。目の中に入ってくる色彩のなかに灰色が多くなるこの季節になるとピンクが恋しくなります。
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2009年11月19日

NO.34 柳津の観音様

3年ぶりに時間をとって磐越道を走り、秋の紅葉をみてきました。
もう道の両側は紅葉もさかりが終わって遅かったのですが、高い山のほうにいくとやはりきれいにもみじの色が赤や黄色とすてきなグラデーションの屏風絵のようでした。
寒くなる日々の1日とてもあたたかく、越後ではめずらしい青空のみえた1日。
山だけではもったいないと、高速で柳津の福満虚空蔵菩薩がまつってある円蔵寺にたちより久しぶりの参拝を。
境内はちょうど紅葉の最後で、もみじがいまにも散りそうなくらい赤く色を出して私達を出迎えてくれました。
参拝をして、この寺の守り神である牛の体をなでながら、どうかぼけませんように!と思わず頭をなでている自分にはっとしてしまいました。
以前きたときは、きっとこんなことをしなかったのだろうな!と思いながら、せっかくきたのだから足も丈夫でいられますように!と牛の足なでながら自分の足もなでて心の中でお願いをしてしまいました。
この虚空蔵菩薩は日本で三大菩薩の1つだそうです。
寺の建物は古い歴史の息つかいが今でも充分感じられるくらい重厚な造りです。天井の梁や屋根のデザイン、見晴台のつくりなどどれをとっても素晴らしい建物でした。
寅年と丑年の人の守り本尊が祭ってあるため、その干支の人たちが奉納した干支にまつわる絵などが飾ってありました。
お参りが終わり、その寺のまわりにあるみやげ物屋に。
ここの名物は粟まんじゅうだけですと自信をもっていうお土産やサンの言葉をきき、ではおいしい粟饅頭をお土産に!とお願いしてお店の人とお茶をいただきながらひととき地元の話をききながら、自家製のお漬け物もお茶のともにと盛りだくさんのティータイム。
帰りはちがうルートで帰ろうと、高速を津川から降りて昔よく走ったルート49号線を走り五十島から村松線を経由して、今ではちょっと観光地になってしまった慈光寺までの通りを走り、黄金の里とよばれている銀杏の里によりました。
その里は、沢山の銀杏の木が黄金色に染まって今年流行のゴールド1色でした。
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2009年11月12日

NO.33 すまいのはなし

同じ学校をでたコーディネーター仲間とひさしぶりに話をしました。
久しぶりの挨拶の後は、今住宅業界は大変なのだ!と仕事の話でした。
会社からもいろいろと会議などでいわれて、そのうち仕事もなくなるかも?なんて悲しい話。
私たちのまわりにも住宅メーカーがたくさんありますが、この景気の悪さで新築物件を仕事としてとってくることはとても大変なのだそうです。
あるメーカーが今は不況だから建替え金額お安くしますよ!なんてどこかのやおやさんのような話ですが、そうやって仕事をとっている営業があるとのことでした。
すまいは安売りできるの?
私たちのような年代の人たちが終のすみかとして、けっしてたやすい金額でない予算を投じて命のいれものとしてのすまいをつくるのです。
だましやごまかしのない世の中になってほしいのだけれど、いつも被害者になるのは何も知らない消費者です。
どうか高額の買い物をするときはよく検討する時間をもってほしいと思います。
安く契約をして、進むにつれて追加や別途金額などといって結局最後はすごい金額を払ってしまったなどどいう話をききます。
そんなお宅に呼ばれていろいろな悩み事をききながらぐるっと見渡す私としてはかける言葉をいつも捜します。
残念だなーとため息をつく機会が早く減ってほしいと思いながら仕事をしていますがいまだに減らないのが現実です。
今だけをみないで10年後、20年後の家族の有様を考えてリフォームすることが第一です。
営業マンはいろいろと素人ではわからないことなどいってきますが、決して急がずに勉強しながら検討を重ねて、自分が住む家を手に入れてほしいと思います。
簡単なことですが、人間がなにか目的をもって動く動線というものを考えてもいまはくるっと振り返ることが出来る体が、10年後にはその倍の空間がないと後ろを向けないようになるということを考えてプランニングしてあるかということをしっかりと心に留めておいてください。
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2009年11月05日

NO.32 新米とおいしいお酒

外で食事する機会の多い私ですが、新米の季節ですね。
炊き上げたおいしいごはんをいただき、越後に住んでよかったなーと感激しながらの至福のひとときを堪能しています。
健康を考えると玄米ごはんや雑穀米など 栄養面を考えていろいろな味のおこめが出回っていますが、やはりごはんはまっ白なごはんがいいですね。
お口の中でかむととても甘く、噛めば噛むほどその甘みがましておかずなんていりませんね。
そんな新米の季節になると、そのお米を使った新酒の便りが待ちどうしくなります。
いぜん、そうです若かりしころは日本酒をいただきながら雪見酒なんて風流なこともしましたが、今は体の健康を考えてほんの少しいただくようになりました。
寒い季節に向かうこのごろ、熱燗で新潟の味覚をいただくしあわせはほかの県のひとにはわかりませんね。JRで今、新潟をよく取り上げています。
兼続ブームですね!
愛と義に生きて決してあきらめず、困難にたちむかい進む道をみつけた生き方を、今の日本を動かしている人たちにもぜひ見習ってほしいものです。
新潟にはいくつもの酒蔵があります。
おいしいお酒の産地として日本でも有名ですから当たり前ですが、そんな酒造元に以前いったことがあります。
どこもりっぱなつくりの酒蔵があり、そこからつながる工場にあたる建物や事務所にあたる場所などは、昔からの建物や頑丈なおおきな木を使った住宅など、とても見事なそして風格のある建物でした。
それは昔むかしから延々と続き、とぎれることのない時間の流れや熟練の伝達などとても奥深い魂がそこにはきっと宿っているだろうと思えてしまうほど、柱の1本や天井の片隅からでもとても強い存在感を感じました。
昔から現在に流れがつながっている見えない川のような深い思いが息をひそめておいしい酒をつくるのです。
そんな酒蔵のお酒がうまくないわけがないですよね。
寒い新潟の冬にはちょっと熱めのお酒を少し味わいながら、いろいろなお鍋でも楽しみましょう。
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